緑色の朝焼け

ぽつぽつと書きます

玉鋼のキラキラ

 

熱田神宮に参拝した。

境内の一区画に「草薙館」という、貴重な日本刀が何口も納められている現代的な宝物庫がある。越前の朝倉義景に仕えた武将、真柄直隆戦場で振るったという、全長3m、重さ4kgを超える大太刀「太郎太刀」、そしてその弟の直澄のものと言われる次郎太刀(こちらは刀身は短いが寧ろ重い)が展示の目玉。他にも様々な脇差や太刀が揃っているが、それよりも惹かれたのが実物の玉鋼だった。

 

玉鋼というのは日本刀製作に欠かせない、たたら精錬の末に作られる最上級の品質の鋼であるが、単なる光沢のある鉱石かと思いきや、内部に鮮やかな赤や青、薄い琥珀色がキラキラとしていた。(写真撮影が禁止されていたので画像はありません)

ネットで調べていると、これは「熱による薄い酸化膜」によるものだとか。

それにしても、この美しく輝く部分がその後日本刀の製作の精錬で失われてしまうのが少しもったいなく感じられる…